着せ綿

2015年9月14日

さゝま『着せ綿』

神田 さゝま さんの『着せ綿』。

9月、多くの和菓子店に並ぶ
『着せ綿』のお菓子。
菊の花の上に綿のような白いふわふわがのるものが多く、
この意匠のものは初めて見た。
さゝま さんならではのオリジナルの『着せ綿』。

綿を模した真っ白な丸い雪平を、
美しい菊の葉の形の練りきりが包む。

9月9日の重陽の節句の前夜、
満開の菊の花の上に真綿をのせる。
夜露と菊の香りがうつったその綿で、
翌朝、顔やからだを拭うと、
難を逃れ、若返り、長寿を得るとされた。

貴族社会から武家社会に受け継がれ、
江戸時代にも盛んに行われたといわれる、
「重陽の節句」の風習。

今はなき、美しく優雅な風習が
和菓子の世界には残って受け継がれ、
現代のわたしたちは、
和菓子を通して改めて知ることができる。
和菓子の楽しみもいろいろ。

このデザインは初めてですと
お店の方にお話ししたら、
「重陽の節句」とともに
「後の雛(のちのひな)」についても
お話ししてくださった。

お店の方が控えめにお話しくださることは、
うれしく貴重で、印象に深く残る。

京都甘春堂さんのサイトに、
「重陽の節句」の解説があります。

 

カテゴリ: 植物モチーフの和菓子  |  0 Comments
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