不老不死の薬草 「セージ」

2011年6月13日

ウッドセージハーブのセージをまだ育てたことがない方も、園芸種のサルビアならお持ちの方も多いのではないでしょうか。赤、白、紫、ブルー、ピンクなどさまざまな花色があり、花壇やコンテナに欠かせないサルビアです。観賞用である園芸種と薬用のハーブ種をあわせると、世界中に500以上の品種があります。ここでは、一般的に「セージ」と呼ばれるハーブ種についてとりあげます。セージは日本名で「ヤクヨウサルビア」と呼ばれています。

セージは、古代からその薬効で知られ、利用されてきたハーブです。特に、不老不死の薬草として珍重されました。抗酸化の強い作用があるので、老化を遅らせる効果があるのです。salviaという学名は、ラテン語の『治す、健康である』という意味から来ています。

■ セージの利用法と効能

私たちが暮らしのなかで日常的に利用したい効果がたくさんあります。

強い殺菌力は風邪をひいたときの喉の痛み、熱や、扁桃炎、気管支炎、喘息に効きます。煎出液を吸入したり、濃く出したハーブティを飲みます。収れん、痰をとる作用もあります。免疫力を高める効果もあるので、風邪が流行っているときはセージのハーブティで予防しましょう。

女性特有の症状、たとえば、月経痛、無月経、不妊、更年期障害にもよいハーブです。子宮を刺激し、ホルモンをうまく働かせてくれます。母乳を止めたいときにも効果があります。このような効果があるので、妊娠中の方、授乳中の方は摂取しないよう気をつけてください。

消化薬としても使えます。セージ特有の香りと苦味は食欲を刺激し、消化酵素を活発にするので、消化不良、下痢、腹部がはるとき、吐き気によい薬になります。殺菌作用が胃腸炎にも効き目を発揮します。

神経強壮の効果もあるので、気がめいったり、元気の出ないときには、セージの香りをかいだり、ハーブティを飲んで気分転換しましょう。

こんなセージなので、一家に一株あると心強いですね。

薬効ばかりが続きましたが、実はお料理にも欠かせないハーブ。「ソーセージ」の名前は「セージ」から来ています。豚肉、鴨肉など、脂肪分の多いお肉や、匂いの強いものによくあうのです。レバーの臭みが苦手な方は、薄くスライスしたレバーにセージを重ねて巻き、ソテー するか、油で揚げてみてください。きっとおいしく頂けるはず。

チーズとも相性がよいのがセージ。鶏のささみに切れ込みを入れ、セージとチーズ(モッツァレラでもカマンベールでも)をはさんで軽く粉をつけて、揚げるかソテーします。セージの香りのあつあつのチーズが鶏肉の中からとろーり。

セージそのものの香りを楽しむお料理も、簡単でおいしいのでおすすめです。フライパンにバターを溶かし、そこにフレッシュなセージを入れて香りづけしたものは、ゆでたじゃがいもや、パスタ、白身魚にからめると本当においしいです。そして、是非お試しいただきたいのが、衣をつけて揚げたセージの天ぷら。ビールの最高のおつまみになります。

ローズマリーやタイムなどのほかのハーブと組み合わせても、使えます。摘みたてのフレッシュなものがおすすめですが、乾燥させたものでもOKです。

パープルセージ■ セージの育て方

セージは高温多湿が苦手なものが多いです。特に梅雨時期には注意が必要。土がいつもじめじめと湿った状態を嫌います。

植えるときには、日あたりと水はけのよい場所に。軽い乾燥した土に植えつけてあげましょう。どんどん生長して伸びてきたら、適度に摘心して、支柱を立て、こんもりとなるように育てます。乾燥した土壌を好みますが、夏に乾燥しすぎないよう注意しましょう。

夏の暑さと湿度で元気をなくしがちですが、秋になると元気を盛り返してくるので、肥料をあげて株を充実させます。

コモンセージ、ゴールデンセージ、レッドセージ(パープルセージ)、トリコロールセージ、スパニッシュセージ、グリークセージ、クラリーセージ、ホワイトセージなどは、高温多湿が苦手なセージですが、耐寒性があるので、戸外で越冬させます。北風が強くあたらない日だまりに置いてください。

翌春、前年に伸びた枝の新梢に花が咲きます。花もサラダに散らして、見て、食べて、楽しめます。

園芸種をサルビア、薬用のハーブ種をセージ、と冒頭に書きましたが、ハーブ種のセージも葉色が美しいので、もちろん園芸種として寄せ植えに使うと効果的です。コモンセージの葉は、細かくやわらかい毛で覆われているので白っぽくてきれいですし、パープルセージ(レッドセージ)の赤みをおびた葉色はシックな寄せ植えには欠かせません。ほかにもトリコロールセージ、ゴールデンセージなど黄色い斑入りの葉も。セージばかりを集めた、葉色を楽しむコンテナはいかがでしょうか。

※このコラムは、毎日新聞社さんのサイトに「ハーブの横顔」という題で、2002~2005年に掲載させていただいたものです。

カテゴリ: ハーブの横顔  |  0 Comments
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