『スリランカに学ぶ アーユルヴェーダのある暮らし』
編集:水野知左子・高見沢生子
エスプレ
とてもきれいな写真が掲載されているので、ビジュアル重視の薄めの内容の本かと息抜き用に選んだ一冊。でも、ちがった。見ごたえ、読みごたえがある(参考文献がちゃんと記載されているのもいい)。最後まで読み終えたときは、スリランカとスリランカのアーユルヴェーダにすっかり魅了されて、明日にでもスリランカに飛んでいきたい気持ちになっていた。
スリランカには、「ヘラヴェダガマ」というスリランカ土着の世襲制の伝承医療がある。人を大きな宇宙のなかの一部分ととらえて、自然と人のかかわり方を重視し、「天体の動きと植物や人の在り方は深くかかわり合っており、宇宙の営みに呼応していくことが健やかに生きる鍵である」という思想がこの治療法の根底にある。世襲制なので、何代にもわたって親族がヘラヴェダガマ医というのがほとんどなのだそう。
インド由来のアーユルヴェーダに、この「ヘラヴェダガマ」とシッダ医学、ユナニ医学が組み合わされたものがスリランカ独自のアーユルヴェーダで、ほかにも占いや宝石療法も含まれるということを知った。本では、ヨガのポーズはもちろん、地元の名医、スリランカの薬草、日本でスリランカのアーユルヴェーダのトリートメントを受けられるお店なども細かに紹介している。スリランカの薬草は、植物の写真と名前を見ても知らないものが多いのも興味をそそられる。
でも、やっぱり極めつけは、アーユルヴェーダ本格ヘルスリゾートの体験記。2人の編集者の体験記を我がことのように読んでしまった。やっぱり、今すぐにでもこのリゾートに行きたい。できれば女の子だけで。
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