鶴屋八幡さん東京店の『杏』。
餅皮に、中は白あん。
手で持ってかじってみる。
やわらかさと大きさが
ちょうどよくて心地いい。
ほんものの杏とまちがえそうだけど、
パクッとしても、
種はないので大丈夫!
鶴屋八幡さん東京店の『杏』。
餅皮に、中は白あん。
手で持ってかじってみる。
やわらかさと大きさが
ちょうどよくて心地いい。
ほんものの杏とまちがえそうだけど、
パクッとしても、
種はないので大丈夫!
鶴屋八幡さん東京店の『紫陽花』。
薄紫の葛のなかに黄身あん。
葛の中には道明寺のつぶつぶが入っている。
黄身あんはたまごの味がして、
やわらかく生っぽい。
とてもおいしい黄身あん。
雨に濡れて、しっとりと
みずみずしい紫陽花。
美しくまぁるく咲いている紫陽花。
大阪のお店では、
同じデザインで、
水色の紫陽花なのだそう。
成城 凮月堂さんの『若鮎』。
錦玉羹の中に
若い鮎と小さな青もみじ。
表面には静かな水面のような
こまかな模様が入っている。
なんて涼しげで清らか。
ずっとひとつの味の錦玉羹
っていうのもいいね。
心地よいかたさ。
成城 凮月堂さんの『紫陽花』。
羽二重餅?に中は白あん、
二色の錦玉の花、葉っぱ。
紫陽花の花びらの色を微妙な濃淡であらわす
薄紫とピンク色の二色の錦玉。
まわりの白いのはなんだろう。
白い花器に飾られた紫陽花の様子?
紫陽花の花色の美しさを
改めて思い起こさせるようなお菓子。
成城 凮月堂さんの『青梅雨』。
練りきりの葉っぱに、中は粒あん。
青々とした若い葉っぱに水滴。
このまま水滴を白い丸にしたら、
五月のお菓子『落とし文』になりそう。
『青梅雨』とは夏の季語。
木々や草花をうるおし、育てる雨。
青々と美しくしげる葉に降る雨。
木々を濡らし、葉から落ちる雨粒。
そんな様子をあらわす言葉。
永井龍男の短編集「青梅雨」。
梅雨の間にぜひ読みたい。
北鎌倉 御菓子司こまき さんの『あじさい』。
あじさいは6月中と7月はじめまでの限定で、
人気があるんですよとお店の方がお話ししてくださった。
かための錦玉羹。
中の白餡がなめらかで、
やわらかくやさしい甘さ。
白餡ってこんなにきれいな色だったっけ?
と何度も見直しながらいただいた。
今度は店内で円覚寺の白鷺池を
見ながらいただいてみたい。
とらや さんの『紫陽花』。
ひとつ前のものより、
こちらのほうが『紫の玉』っぽい。
創った方のイメージなのかな。
2色のきんとんに、
きらきらと2色の錦玉羹。
中は御膳餡(こし餡)。
紫陽花がたくさん咲く場所を
少し離れて見たら、
きっとこんなふうに見える。
とらや さんの『紫の玉』。
店頭に「羊羹製 白餡」とあったので、
「練りきりではなく、羊羹なのですか?」
と尋ねたら、
「一般的な練りきりと同じですが、
私どもは『羊羹』と呼んでおります」
とのお返事。
へぇ〜、でした。
しっかりしたかための練りきり。
きれいな色のまん丸の見事な紫陽花が
たくさん連なって咲きほこる姿を
想像させてくれるお菓子。
鎌倉 手毬さんの夏の和菓子教室にて。
すこし早めの朝顔づくり。
去年、いろいろなお店の朝顔のお菓子を
集めて楽しんだけれど、
このつくり方の朝顔はなかったので、
とても新鮮だった。
透明な錦玉羹で朝露をあらわし、
寒天を型抜きした朝顔の葉っぱをのせて、
できあがり!
アジサイが美しい季節。
「紫陽花」という漢字表記、実はまちがいなのだそう。
植物学者の牧野富太郎氏は、その誤りを正そうと一生懸命に説いていたのだとか。
植物は、名前の由来や使われ方にたくさんの“物語”を持っている。そのひとつを知るだけで、日ごろなんとなく「きれいだな」と接していた花が急に身近で愛おしくなる。
そんな楽しみを1月〜12月の「植物暦」としてまとめた一冊。
巻末の索引が充実しているのもうれしく便利。
横浜 若野さんの『菖蒲』。
お店に練りきりの『あやめ』もあり、
こっちがあやめで、あっちが菖蒲に見えて、
お店の若いお兄さんに聞いてみたけれど、
これは菖蒲なのだそう。
夕やみが近づくころの菖蒲という風情。
こし餡入りのおいしい薯蕷饅頭でした。
『アサガオ たねからたねまで』
佐藤有恒 写真
中山周平 文
あかね書房
アサガオのつるって左巻き?右巻き?
小さいころに誰でも一度は育てたことがあるアサガオ。子どものころにはよく知っていたことも、大人になるといつのまにか忘れていることってよくある。
“たね”をまいて、“たね”ができるまでを科学の目で追ったこの本、1ページ1ページめくるうちに、子どものころに毎朝ワクワクとアサガオの鉢をのぞきにいった気持ちを思い出した。
この夏はアサガオを育てて、左巻きか右巻きか確認しよう。
この本の写真を撮られた、佐藤有恒さんのあとがきより。
『小さな種にしまわれた秘密をカメラでおいかけていくうちに、
いままで見すごしていた自然のふしぎにすっかりとらえられてしまいました。
育てているうちに、つぎからつぎへとふしぎが深まるばかりで、
まるですばらしい手品を見ているようでした。
もう一度 アサガオを育ててみませんか?』
鶴屋吉信さんの『てっせん』。
ひらがなで表記しているところがいいな。
「テッセン」は「鉄線」と書く。
お花のイメージとこの漢字の並びは
ギャップを感じるけれど、
“つるが鉄線のように強い”ことが
名前の由来なのだそうです。
外側のういろうがたっぷりしていて、
中のつぶあんとよく合う。
銀座立田野さんの『芍薬』。
店頭で見たとき、母の日の名残の
カーネーションかと思ったけれど、
葉っぱがちがうよね。
練りきりのひらひら花びら。
少しひかえめな楚々とした、
かわいらしい芍薬。
中はしっかりしたこしあん。
甘めだったかも。
銀座立田野さんの『花月』。
銀座立田野さんの上生菓子は初めて。
甘いものが大好きな力士の立田野さんが
明治時代につくった甘味処なんだって。
立田野さんのサイトをどうぞご覧ください。
真っすぐな葉脈が刻まれた葉っぱに、
ピンク色のめしべの小さな白いお花がふたつ。
中は栗の甘露煮入り白餡。
おいしくて中を二度見した。
鶴屋吉信『水辺のおとめ』。
“水辺に咲く菖蒲が乙女のようにみえるさま”
を表したお菓子。
ふんわりういろうとこしあん。
ういろうのやわらかい冷たさが、
この季節の水辺の水温のようだった。
ほんのりとした3色がういろうに透ける。
花びらの色、紫と黄色。
葉の色、緑。
鶴屋吉信さんの『落とし文』。
練りきり(こなし)の葉っぱ、中はこしあん。
和菓子屋さんそれぞれの意匠で
創られた落とし文。
葉っぱの色や葉脈のつけ方、
たまごの数が2個のところもあったり、
表現もさまざまで楽しい。
吉祥寺 虎屋さんの『落とし文』。
昔、直接手渡せないけれど、
気づいてもらえるようにわざと落としたという
お手紙、「落とし文」。
初夏になると若葉を丸めては落とし、
中にひとつだけたまごを産む習性を持つ虫「オトシブミ」。
その筒状に巻かれた葉っぱが、
落とし文の様なかたちなので、
この名前がついたのだとか。
なので、葉っぱの上にのっているのは、
朝露ではなく、虫のたまごなのです。
「落とし文」について、まとめられた、
どなたかのブログ。
たねやさんのお干菓子『風あそび』。
水芭蕉と風ぐるま。
“清き花咲く水辺より
わきたつ風は 夏のいろ
里の早苗をそよがせて
くるくる回る かざぐるま”
こちらはそら豆。
こんなふうな紙箱に入り、
薄紫のゴムで留められている。
きっちりと。
吉祥寺 虎屋さんの『花しょうぶ』。
練りきりをぎゅっと押し込んだところに
中のこし餡がはみ出ないように包んである。
すごいな、なんて、
そんなところに感心しながらいただいた。
ピンク色の花菖蒲ってどんな種類があるだろうと
検索してみたら、
「花菖蒲データベース」というサイトが。
八重や縁どりや、華やかなものも多いのですね。
すみません。どうしてもしたくなって。。。
天地逆にすると、お顔に見える。
「イェ〜イ!」とたぶん、言っています。
香川県のばいこう堂さんの
端午の節句のお干菓子に入っていたもの。
花の大きさも背丈も、咲いている場所もわからないけれど、
端午の節句のお干菓子なら、
きっとこれも「花菖蒲」。
5月4日の夜の菖蒲の花。
きれいな紫色の和紙をぎゅっと
巻き付けたようなつぼみ。
5月5日の朝。
少しほころびはじめる。
お昼前に
花びらが一枚ぺらりと開く。
午後にはきれいに開きました。
ちゃんと5月5日に合わせて開くなんて。